働く人、業種によるメンタルヘルスをめぐる状況の特徴
- 1情報通信(システムエンジニア)
- 専門技術が必要であり、技術の進歩が著しく、ミッションが終わるまで過重労働時間が発生したり、生活が不規則になりがちです。
また客先常駐などがあり、会社からのサポートを受けにくい状態があります。
- 2運輸・物流関係
- 決められた業務をきちんと遂行することが求められ、仕事の内容上拘束時間が長く過重労働になりがちです。
業務の季節変動もあり、負荷が増えることもあります。
- 3製造業・建設業
- 安全第一とする業務であり、生産ラインの問題から交代勤務や過重労働になることも。
肉体的なストレスもあり、工期や納期に追われ精神的ストレスも。
- 4サービス業・小売業・営業関係
- 業界内の競争が激しく、対人関係のストレスがあります。
お客様中心の業務であり、勤務時間が不規則になるため、労働時間が増えることも。
- 5出版報道関係
- 情報を取り扱う量が多く、自分自身の能力や裁量を発揮しやすいですが、時間に追われるため不規則な生活で体調をこわしがちです。
- 6事務職全般
- 多種多様ないくつもの業務をこなし、パソコン作業や対人関係のストレスがあります。
業務内容の違う配置転換からストレスがかかることも。
- 7教育
- 生徒、保護者、組織の中でストレスを抱え込みがちです。
また、仕事とオフのはっきりとした区別がなく気分転換が難しく疲れてしまうことがあります。
- 8医療・介護福祉
- 肉体的、精神的にストレスがあり、奉仕の精神から医療、福祉従事者が無理しがちで、自らのセルフケアを怠り自分自身が体調不良になることもあります。
働く人のメンタルヘルスの不調でみられる症状
- 1うつ病
- 抑うつ気分で朝起きれない、午前中はしんどいなどの症状が現れます。
集中力の低下や作業ミスが出たりします。
入眠困難、中途覚醒等の不眠や頭痛、嘔吐等の症状が現れます。
- 2パニック障害
- 電車に乗ろうとすれば過呼吸発作やめまい、動悸が出現し通勤困難に。
パニック発作がいつ起こるか心配になる予期不安というものが現れます。
- 3対人恐怖(社交不安障害)
- 人前で字を書く際や作業の際に手が震える、人と目を合わせたりする、大勢の前で発表の際に声が震えるなど、頭の中が真っ白になり緊張しその場面を避けようとする症状が現れます。
- 4強迫性障害
- 同じ作業を繰り返し、確認を何度もするため、時間がかかり疲労がたまります。
ばかばかしいと思いながらも繰り返し確認してしまいます。
- 5アスペルガー症候群(自閉スペクトラム症)
- 対人コミュニケーションがうまくいかないこともあり、周囲とトラブルを抱え込むことも。
急な対応ができず、仕事の中で段取りや融通に苦労することもあります。
- 6ADHD(注意欠陥・多動症)
- 期限が守れない、要件が重なると忘れる、先延ばしにする、細かい作業を避けることがあります。
気が散りがちになり、ケアレスミスが増えることも。